VRを自分のライフスタイルや仕事に導入したことで、何よりも、業務が時間と空間からの制限から解放され、同時に進められる案件が格段に増えた。これはやはりすごいことだ。これからの時代の仕事のトレンドは必ずこういう方向に進んでいくと思う。
テクノロジーの進化によって、仕事のスタイルもやはり大きく変わっていくね。
マクルーハンは、メディアは身体の拡張といったが、まさに本当にそうだと思う。僕自身、仕事のスタイルは、メディアの進化とともに変化してきた。VRメディアの持つ本質は「テレポーテート」にこそある。時間と空間の制限から、自らの身体を解き放つことこそがVRの一つの重要なメタフィジカルなテーマ。
ロラン・バルトやマクルーハンのようにメタフィジカルに映像メディアを批評することは非常に実りが多い。また、映像はあくまで視覚の延長だったが、VRになったとたんに視覚を超えた身体性が一気に生まれてくる。ここにおいて人類の仕事観やライフスタイルに与えていく影響はものすごい大きいと思う。
メディアに合わせて私たちの生活様式は常に変化していく。今僕が取り掛かっているVR技術が与える私たちの生活様式への変化の研究は、今後、組織経営や、ビジネスだけでなく、教育やエンターテインメントなどの様々な領域において、非常にホットな領域になっていくと思う。
VRの本質は、それが「身体的情報」であるということなんだよな。映像はあくまで「視覚的情報」の領域の範疇。
身体を時間と空間の制限から切り離すこと、カメラが、時間と空間から、人間の視覚を自由にしたように、VRは人間の身体感覚を、時間と空間から自由にする。ここが非常に重要なポイントになるな。
おそらくVRを使ってめちゃくちゃ仕事をする。大量行動の原理が、いろいろな仕事のスタイルにおける新しいパラダイム発見につながっていくのだろうな。